クジラがしおをふくのはなぜ
海にすむ動物は、貝類や甲殻類(エビ、力士、頭足類(イ力、タコ)、それに魚類など、ほとんどのものが海水を呼吸してそのなかの酸素を取り入れています。
しかし、クジラやイルカは、私たち人類と同様、哺乳類に属しているので、海面で空気を呼吸しなければなりません。つまり、えら呼吸ではなく肺呼吸を行うわけです。
しおをよく”という現象を、体内から海水をよき出すかのようにいう人もいますが、それは誤りです。
クジラがしおをふくのは、・吸った空気を鼻孔(背中前方にある)から吐き出すときに、背中にたまっている海水が、いっしょに誘い上げられることから起きる現象なのです。
クジラの背中にある鼻孔は、海中に潜るときは、きちんとしまるようになっています。つまり、呼吸をとめて潜るわけです。そして、息が苦しくなると、海面に出てきて空気を吐き出すのです。
背中に海水かたよっている、と述べましたが、それはクジラの鼻孔が少しくぼんだようになっているためです。しかし、その量は、そんなに多いものではありません。
それでは、なぜあんなにも、多量の水を噴き上げたようにいく見えるのでしょうか。
それは、クジラが人問とおなじ定温動物であるからです。
定温動物とは、外気の唇さ寒さに関係なく、いつも決まった体温を保っている動物です。 クジラの体温は、常に三八度あります。そのため、海上の空気が冷たい場合、大きく呼吸をすると、吐いた息が白くなるわけです。
寒い朝、私たち・がパーツと息を吐くと、白く見えるのと同じことです。
パチンコのチューリップの発明者は
パチンコ台の仕掛けを考え出す人を「ヤクモノ師」といいます。あのチューリップを考え出しだのは、大阪のヤクモノ師、鴫尾辰三という人でした。
チューリップの発明は、パチンコ業界を一挙に活況に導いた画期的なものでした。嶋尾氏の考えたチューリップは数秒間だけ開いて、次の玉が入らなくても閉じてしまうものでしたが、次の王が入るまで閉じないように改良され、大流行したのです。
金も払わないのになぜ「買って出る」
この語源は、かけ事にあります。賭博の花札は、四人以上でやるときには、一人が場をおりなければなりません。ところが勝負の状況によっては、どうしても続けたいときがあります。
こんなとき、その人はかけを続ける権利を得るため、おりる相手に相応の金を支払ったのです。ここから転じて、「この役おれが買った」「そのけんか買おうじやないか」などの刷法がうまれました。
土俵はなぜ丸い
土俵の起源は、織田毎長の時代、大正の半ばごろといわれます。といっても、現在のような土俵はなく、相撲場のまわりを力士が囲んで、その人垣の中で相手を押し倒せば勝ちというものでした。このまわりを囲んだ力土を「大方屋」といいます。
この人方屋が俵を並べた土俵に変わったのは、江戸時代のことです。人垣のかわりに、五斗俵を円形に並べて置いたのです。
土俵にはなにかが埋められているのか
大相撲の行事の一つに土俵祭があります。本場所初日の前日に、事故や災難にみまわれることなく、場所がとどこおりなく行われるよう祈願する祭りです。
この土俵祭の中で、「縁起物鎮め」と呼ばれる行事があります。まず、土俵の中央に穴を掘って御神酒をそそぎ、この穴実、するめを埋めるのです。これらの縁起物は場所中ずっと埋められています。
相撲はなぜ国技だといわれる
相撲が国技だといわれるようになったのは、明治四二年二九〇九年)に最初の常設館である国技館が完成して以来のことです。
この常設館の建設にあたって、その名称を決めるのに議論百出したのですが、元大関の大戸平広告が開館あいさつ文の「そもそも相撲は日本の国技なり」にヒントを得て、「国技館」の名を提案したのです。以来、相撲が日本の国技であるという認識が広まったのです。
新聞の社会面をなぜ三面記事という?
三面記事といえば社会面の俗称、下世話な興味をそそるようなゴシップ記事のことをやや軽蔑的なニュアンスでこう呼ぶこともあります。
この呼び名は、昔、新聞が四面しかなかったころの名残なのです。
明治時代の新聞は四面で構成されているのが普通でした。一面は広告、二面は政治・経済記事、三面が社会面で、四面には連載小説、家庭・文化記事が載っていました。
それで社会面の記事のことを三面記事と呼ぶようになったのです。
紅茶と緑茶と色が違うのはなぜ
お茶を飲むのは日本人だけではありません。周知のごとく、世界各地でそれぞれ喫茶の風習があります。
たとえば、四〇〇〇年も前から茶を味わうことを知っていたといわれる、いわば元祖ともいえるのが中国人です。
そしてこの中国から製造法も飲み方も教わって、独自においしい日本茶をつくり出しだのが日本人です。
また、ヨーロッパでは三〇〇年ほど前に、茶を発見しています。とくにイギリス人は、一八〇〇年代にインド東部のアッサム地方で発見された現在のアッサム茶を知ってからというもの、「五時のお茶」という優雅な風習を生み出しだけど、紅茶好きで有名です。
さて、こうした中国茶、日本茶、紅茶も、もともとは同じ茶の木からつまれた葉が原料です。
ただ、その製造法の違いによって、こうした種類に分かれたのです。
その製造法の違いというのは、葉の中にある酵素を十分に発酵させるかさせないかによって決まります。
つ
まり、令発酵させたものが紅茶です。
これは、つんだ葉を棚に広げてしおれさせ、ローラーにかけて汁をしぼり出してから、広げてぬれた布でおおいます。すると、葉の酵素がはたらいて発酵し、黒っぼい色に変わるのです。そこで、この葉の色から西洋では紅茶のことを「ブラックーティー」(黒茶)と呼んでいます。
紅い茶と認めるのは、中国と日本だけで、紅茶はけっして万国共通の名称ではないのです。
また、中国茶は半発酵させたもので、発酵の度合いによっていろいろな種類がつくられています。発酵が部分的なので、その色は緑色ではないけれども、まっ黒でもありません。
日本茶は、この発酵がまったくありません。それは、美しい緑色に仕上げるために、製造の第一段階で酵素のはたらきを止めてしまったためです。
このように、同じ茶の木からつくられているにもかかわらず、まったく違った色になってしまうのです。
また、その成分も、人体におよぼす影響もすっかり違い、たとえば、紅茶に含まれるカフェインの量はかなりのもので、飲みすぎると不眠になったり、心臓の動悸を速めてしまうことかあり、注意が必要です。